特許・実用新案

2018.12.24

弁理士からの警告書を示談で解決するには

≪なぜ警告書が送られてくるのかを理解しよう≫

 

商品やサービスの売上げが好調に推移していると、突然、第三者から警告書が送付されてくることがあります。

警告書の内容は特許・商標・意匠などの知的財産権の侵害を訴える内容で、文末には「法的手段をも辞さない」などのような威圧的な文言が添えられていることも多いでしょう。

 

知的財産権の侵害に対しては、認知すればまず警告書を送付するのが通常のスキームではあります。

突如として『警告書』という強い姿勢を感じる書面が届いたとしても、必要以上に慌てる必要はありません。

ただし、相手がどんな目的を持って警告書を送付してきたのかの裏を読みとることは大切です。

 

警告書を送付する意図として一般的に考えられるのは次のようなケースです。

 

・重大な権利侵害が発生しているため自社のシェアが侵されており商品やサービスの提供を中止してもらいたい

・権利侵害が発生しているのでライセンス契約を結んで適切に運用してもらいたい

・権利侵害によって生じた損失を賠償してもらいたい

 

警告書を送付するサイドにはさまざまな意図があります。

まずは警告書を送付してきた側がどのような意図を持っているのかを読み取ることで、紛争の着地点が予想できるでしょう。

 

≪示談の前にはまず調査を≫

 

警告書の内容によっては、早急な示談による解決を求められる場合があります。

 

紛争の最中にいれば「示談によって解決できるのであれば」と弱気になって、相手の要求に応じてしまうことがあるかもしれません。

しかし、示談交渉をおこなう前には必ず下調べを徹底しておきましょう。

 

示談前の下調べといえば、弁理士による鑑定が有効です。

警告書の送付を受けたことを弁理士に相談すれば、警告を受けた知的財産と相手が主張する知的財産を比較して、さまざまな角度から権利侵害が成立するのかを検討してもらうことができます。

 

同時に、相手が主張する知的財産について無効を主張できる材料がないのかを調査することも必要です。

事前の調査によって、実際は権利侵害に該当しないと判断されたり、侵害を主張する知的財産自体が無効であることが判明したなどの場合では、示談に応じる必要などありません。

 

相手によっては「とりあえず警告書さえ送付しておけば示談金を支払うだろう」と目論んで、示談金名目で金銭を搾取しようとしているおそれがあります。

相手の目論見に乗せられて大金を支払うはめになる事態を回避するためにも、安易にトラブルを回避しようと考えて示談に応じるのではなく、まずは調査を徹底するべきでしょう。

 

≪警告書に対して示談で解決するための方法≫

 

警告書で示された内容が事実であれば、解決の方向を模索する必要があります。

もし、警告書で指摘されたとおりの侵害の事実が存在しているのにも関わらず、これを無視しておけば、多額の賠償金請求を受けるおそれが大となります。

知的財産の権利侵害に対しては、最終的には訴訟によって強制的な解決を図ることになるため、警告を受けたサイドとしては「いかに訴訟沙汰に至ることを回避するのか」が重要となるでしょう。

 

警告書に対して示談で解決するためには、相手の要求の着地点を探る必要があります。

相手の要求がこちらの許容範囲を大幅に超える高額であれば安易に応じることはできませんが、着地点を見定めて折り合いがつくようであれば示談による解決が有益となるでしょう。

もし示談の段階で抑え込むことができず、訴訟沙汰に発展してしまえば、訴訟対策に多くの時間と人材を投入することになった上で、最大限の賠償を求められることは避けられません。

 

知的財産権の侵害を名目に警告書の送付を受けた場合は、早急に弁理士に相談することをおすすめします。

警告書の送付を受けた場合には、警告書に記載されているとおりの侵害の事実が発生しているのか、相手の知的財産が有効なものであるのか、無効審判などによって対抗することはできないのかなどを多角的に検討する必要があります。

知的財産に関する高度な知識や豊かな実務経験が求められる判断になるため、知的財産のプロフェッショナルである弁理士に任せるのが賢明でしょう。

また、示談交渉のテーブルでは、弁理士に一任または同席してもらうことで、相手へのけん制にもつながります。

警告書の送付を受けたらまずは弁理士に相談をして、最も安全で賢明な対処法のアドバイスを受けましょう。

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2018.12.24

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