特許・実用新案

2018.02.20

「特許申請中」や「特許出願中」にはどのような意味がある?

『特許申請中』『特許出願中』の表示は模倣を防ぐためのもの

製品のパッケージやカタログなどに『特許申請中』『特許出願中』と表示されているものを見かける機会があるでしょう。

英語ではこれらを“Patent pending”と表記するため、略して『PAT.P』と表示されている場合もあります。

あくまでも特許を申請中・出願中であり、いまだ特許登録が為されているわけではありませんが、これらの表示には「模倣を防止する」という重要な効果があります。

特許は、まず出願の後に形式的な要件を満たしているかを審査する方式審査が行われ、出願から1年6ヶ月後に公開され、審査請求の後に特許としての実質的な要件を満たしているのかを審査する実体審査が行われます。

合格と同意である特許査定を受けるまでには3年程度の期間を要するのが普通であり、特許技術を活かした製品をいち早くリリースしたいが登録されるまでに模倣される危険があるという危惧があるのは当然でしょう。

そこで、いまだ特許登録されていない段階でも『特許申請中』・『特許出願中』と表示しておけば、競合する第三者は近い将来に特許侵害を犯す危険があるためうかつに模倣ができなくなります。

また、新たな技術を持っていることを競合他社にアピールし、市場での地位を優位にすることも期待できます。

 

虚偽表示にならないように注意

特許法では、特許表示の義務づけはなく、あくまでも「することが望ましい」という範囲の努力義務の域を出ませんが、模倣の防止などのメリットを考慮すれば積極的に表示するべきです。

『特許申請中』・『特許出願中』の表示も同様で、表示によるリスクはないので積極的に表示することが望ましいでしょう。

一方で、特許法では『虚偽表示』は3年以下の懲役または300万円以下の罰金という重い刑罰が課せられています。

特許表示だけでなく「紛らわしい表示」も対象となるため、全くの申請事実がないのに申請中・出願中を表示したり、表示をしていたが登録に至らなかった場合は速やかに表示を取り止めないと刑罰の対象になってしまうおそれがあります。

模倣の防止には非常に有効な手段ですが、くれぐれも法令に抵触しないように注意しましょう。

 

お問い合わせ
このエントリーをはてなブックマークに追加

2018.02.20

  • icon_fb2
  • icon_tw2
  • icon_hb
  • icon_gp

関連記事

人気記事