特許・実用新案

2020.07.29

実用新案を特許に変更はできるの?

実用新案とは?

『実用新案』とは、実用新案法において「自然法則を利用した技術的思想の創作」と定義されています。

定義では理解しにくい場合は、特許発明ほどは高度ではないアイデアが実用新案の対象となると考えれば良いでしょう。

 

実用新案を特許に変更できる?

実用新案登録出願を特許出願に変更するには、2通りの方法があります。

 

1つ目は、「出願の変更」です。

これは、実用新案登録出願の出願日から3年以内で、実用新案権が設定登録されていない場合に、

実用新案登録出願を特許出願へ変更することが可能という制度です。

実用新案登録出願をした後、実用新案権が発生する前に、やっぱり特許権で発明を保護したいというときには、

出願の変更をすることをおすすめします。

 

2つ目は、「実用新案登録に基づく特許出願」です。

これは、実用新案登録出願の出願日から3年以内であれば、登録された実用新案権の範囲内で、

特許出願をすることが可能、という制度です。

 

実用新案は新規性や進歩性などを審査する実体審査が行われない『無審査制度』を採用しているため、

実用新案は登録までの期間が平均して2〜3ヶ月とスピーディーであり、

さらに登録にかかる費用は特許に比べて低コストです。

 

また、実用新案権の存続期間は、「出願日から10年間」なのに対し、特許権の存続期間は、「出願日から20年間」です。

すなわち、特許のほうが長期的な権利保護が可能です。

よって、実用新案登録出願の後に実用新案登録出願を特許出願に変更したり、

実用新案権の設定登録の後に実用新案権に基づいて特許出願したりすることによって、

実用新案権で保護するよりも長期間の権利保護が可能になります。

 

ただし、出願の変更を行う場合、特許出願の審査と、実用新案技術評価書の審査の二重審査を防止するため、

変更の時点で、最初にした実用新案登録出願は、取り下げたものとみなされます。

また、実用新案登録に基づく特許出願を行う際には、同様の理由から、

特許出願の時点で実用新案権を放棄しなければなりません。

 

さらに、実用新案登録に基づく特許出願をする際に、実用新案権についてライセンス契約による実施権者が存在する場合には、

実用新案権を放棄することについての承諾が必要であることを覚えておきましょう。

<関連記事>

4種類の産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)の違いについて

特許と実用新案の違いとは

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2020.07.29

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