商標

2020.07.20

4種類の産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)の違いについて

産業財産権は知的財産権の一種です。

ここで、知的財産とは形を持たない「無体財産」のうち、人や企業の知的活動から生み出される財産をいいます。

知的財産には、新しく生み出したアイデアや技術、デザイン、著作物の他、企業活動で生まれた業務上のノウハウ、顧客情報などの営業秘密、さらにはブランド、信用などが含まれます。

アイデアや技術は一旦生み出されてしてしまうと他人から簡単に真似されやすいものです。

また悪意ある他人によってブランドや信用に傷がついてしまうこともあります。

せっかく努力して生み出したアイデアや技術を簡単に真似されたり、他人のせいで苦労して築いたブランドや信用に傷がついてしまったりするのはたまったものではありません。

こんな事が起こってしまうと、せっかくの努力も水の泡となり、新しいアイデアや技術を生み出したり、ブランドを育てていく意欲を失ってしまいますよね。

そこで、新たなアイデアを生み出したり、ブランドを育てる意欲を喚起させ、企業活動によって生み出された知的財産を保護するために法律上定められている権利が知的財産権です。

 

産業財産権とは

知的財産の中でも、特に産業と深いかかわりを持つものを産業財産権といいます。

細かく分けると、特許権実用新案権意匠権商標権4種類があります。

これらは、特許庁の管轄にあります。

特許権、実用新案権、意匠権、商標権は、特許庁に出願して、所定の審査を通過した後、登録することにより発生します。

これらの権利が発生した後は、有体財産と同じで、権利者は独占的に権利を使用して事業を行ったり、権利を譲渡したり、使用を許諾したりすることができます。また、第三者は権利者の許諾なしに当該権利を使用して事業を行うことはできません。

 

特許権、実用新案権、意匠権について

産業財産権の中でも、特許権、実用新案権、意匠権の3つは、知的創造物に対して与えられる権利です。権利の対象は下記の通りです。

 

特許権の保護対象…発明:自然法則を利用した技術的創作のうち高度なもの

(例)餅で被覆したアイスクリーム(ロッテの雪見大福、特許第2838892号)

米がつきにくいしゃもじ(曙産業のマジックしゃもじ、特許第3634720号)

 

実用新案権の保護対象…物品の形状、構造、組合せに関する考案

(例)バネが内蔵された、朱肉がいらないハンコ(シャチハタのXスタンパー、実用新案第1120473号)

 

意匠権の保護対象…意匠:独創的で美観を有する物品の形状、模様、色彩等のデザイン

(例)立体的なマスクの形状(ユニ・チャームの超立体マスク、意匠登録第972250号)

 

特許権、実用新案権、意匠権は、権利として維持できる年数に限りがあり、期限が来ると、権利として主張できなくなります(下図参照)。

これは、知的創造物に関する権利を永久にひとつの会社や個人に独占させてしまうと、産業の発達が妨げられてしまうため、権利者が投資を回収するための一定の期間が過ぎた時点で、社会の財産として、利用していこうという考え方によるものです。

このように、特許権、実用新案権、意匠権の3つには、知的財産の保護と利用を通して、産業の発達を促していこうという考え方が根底にあります。

 

商標権について

商標権の保護対象は商標です。

商標とは、事業者が、自分の商品やサービスと他人の商品やサービスと区別するために使うマークのことです。商品名を文字であらわした文字商標や、ロゴマークの他、立体的形状や動きの商標なども保護対象となっています。

(例)「熱さまシート」(小林製薬、商標登録第3201859号)

商標権は、更新手続きさえすれば、半永久的に権利を主張できます。

商標を使い続けることで商品やサービスに信用が蓄積されていくため、商標権は、権利者のためにも、消費者のためにもずっと保護すべきだという考え方が根底にあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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