特許・実用新案

2019.04.13

特許ライセンスの交渉のコツ

特許ライセンスの交渉は知財担当者の悩みどころであり、また手腕を見せつける場ともなるでしょう。

自社の活路を開く場面で決断を迫られることも多い特許ライセンスですが、交渉においてはどのような気構えで向かうべきなのでしょうか?

特許ライセンス交渉のコツを紹介します。

 

≪相手の「NO」の妥協点を探る≫

特許ライセンス契約は、ライセンサー・ライセンシーともに自社の利益を見据えた交渉をおこなうものです。

そのため、交渉相手からはきっぱりと「NO」を受けることが多くなりますが、「NO」はすべてが「できません」「無理です」と拒絶しているわけではありません。

実は、ライセンス交渉の相手から受けるNOにはいくつかの意味があります。

まずは本当に受け入れがたい内容の「真正NO」です。

双方の主張が一方の方針や計画にそぐわないものであれば「その条件では飲めない」とはっきりとした拒絶を受けることになります。

ライセンス契約においては、ライセンス料や許諾の範囲、独占・非独占の条件などがメインになってくるでしょう。

真正NOは、相手がNOを主張する部分を自社も譲らない限り、ライセンスの話は白紙に戻されることが多くなりますが、NOを譲らないことくらいなら誰にでもできます。

自社と相手の双方が納得できる妥協点を提案できてこそ「交渉」と呼べるでしょう。

条件に限定や除外事項をつけることで妥協点を見い出せれば、ライセンス交渉は双方に利益をもたらす良い形でまとまっていくはずです。

 

≪駆け引きの「NO」を見抜く≫

特許ライセンスに限らず、交渉テクニックとして「まずはNOを出す」という手法があります。

相手が提示する条件はひとまず拒絶して、自身に有利な条件を引き出すためのNOで、決して「お断り」という意味合いではありません。

たとえば、特許を保有するベンチャーのA社と、ライセンス契約を希望する大手のB社が存在すると仮定しましょう。

より有利な条件でライセンスしたい大手のB社は、A社が提示する第一回目の条件には絶対に「YES」を出してくれなません。

「そのライセンス料では高すぎる」という体裁で最初の交渉を蹴ります。

しかし、実際のところB社の腹はライセンス料の多寡が問題なのではなく、さらに強い権利を得る条件が欲しいだけです。

交渉を重ねていくうちに、B社は「A社が提示するライセンス料で承諾するが、ただし非独占ではなく独占にして欲しい」と求めるようになります。

つまり、B社が使ってきた「NO」は、良い条件を引き出すための「駆け引き」だったということになるのです。

こちらにわからないように駆け引きが織り交ぜられていれば難敵ですが、もし最初から駆け引きのNOを見抜いていれば、交渉のテーブルで弱気になる必要はありません。

駆け引きのNOというカードの裏には、実は最初から「YES」が用意されているのです。

 

≪ライセンス交渉には弁理士のサポートが有効≫

ライセンス交渉を有利に進めるためには、相手の目的や真意を読み取り、こちらの行動に活かす必要があります。

相手の「NO」の裏まで読んで交渉を有利に進めるのがライセンス交渉を成功させるコツですが、ライセンス交渉をおこなう際には弁理士のサポートを得ておくのも有効でしょう。

知的財産のプロである弁理士にアドバイスを受ければ、真正NOを示してきた相手との交渉では適切な妥協点を見い出すことができるでしょう。

駆け引きのNOを使ってきた相手のブラフを読み取ることにも期待できます。

交渉のテーブルには弁理士に同席を求め、意図を込めたNOを使う相手に対してけん制を送るのも有効です。

ライセンス契約で相手のNOの真意を見抜き、交渉を有利に進めるために、まずは信頼できる特許事務所に相談しましょう。

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2019.04.13

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