商標

2017.08.21

色彩のみからなる商標とは

「色彩のみからなる商標」とは?

商標とは、自分の商品やサービスを識別するための標章を指します。

これまで商標とは、一般的には文字や図形の要素を含むものが商標として認められてきましたが、平成26年に商標法が改正され、新たに「色彩のみからなる商標」が対象となりました。

ただし、新たに対象となったからといって「我が社は赤を」「この商品は青を」と容易に商標登録することはできません。

平成26年の商標法改正の目的は、特徴的な色彩がブランドカラーとして広く認知されているような著名ブランドの保護を強化するためであり、どのような色彩でも保護されるというわけではないことに留意しましょう。

 

実際の出願状況は?

商標法改正以後、平成27年に出願された「色彩のみからなる商標」のうち、2年の審査を経て平成29年に2件の色彩のみからなる商標が登録査定に至りました。

1件は株式会社トンボ鉛筆が「MONO消しゴム」に採用している青・白・黒の色彩のみからなる商標、もう1件は株式会社セブン-イレブン・ジャパンが店舗看板などに採用している白・オレンジ・緑・赤の色彩のみからなる商標です。

いずれもすでに国民的といえるほどブランド意識が浸透している商標であり、著名ブランドの保護強化という目的を体現していると言えるでしょう。

 

2件の色彩のみからなる商標の登録は各メディアで大きく取り上げられるなど話題を集めましたが、登録に至った2件の国民的認知度を考慮すると、色彩のみからなる商標の登録査定実現は困難を極めるものだという現実を示す結果ともなりました。

平成29年2月の段階で色彩のみからなる商標の出願数は492件、うち登録査定はトンボ鉛筆とセブンイレブンの2件だけであり、色彩のみからなる商標は「最も登録が難しい商標」という地位が決定づけられたと言えます。

2件が登録査定に至った現在の登録ラインは「その色彩を見ただけでどこの・どの商品かが判断できるものに限られる」と考えられており、この登録ラインを超えることは容易ではありません。

また、いかに国民的認知度を誇る企業であっても「赤のみ」などのような単色の色彩のみからなる商標は現在のところ登録実績はなく、特許庁は慎重に審査を進めていると考えられます。

現時点では困難を極める色彩のみからなる商標ですが、今後の審査範囲の変化如何によっては登録の可能性もあるので、ブランドカラーを押し出す戦略の強い味方となるかも知れませんね。

 

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2017.08.21

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