商標

2017.08.15

商標法第3条第1項各号について

商標登録の可否を決める『商標法第3条第1項』の規定

社内で開発した新商品や役務を世間に発表するにあたって、商標登録をおこなうことは非常に重要です。

自社の商品や役務を模倣する他社に同一または紛らわしい商標を利用されることは大きなマイナスとなります。

 

また、そもそも、識別力がない商標を採択したのでは、他社にも使用されてしまいます。

識別力とは、自社の商品・役務と他社の商品・役務を区別する商標の機能・性質をいいます。

そこで社内でも登録する商標について企画会議が繰り返されるわけですが、

商標として認められるには一定の基準が存在します。

 

 

このうち、識別力について基準を明記しているのが『商標法第3条第1項』なのですが、

法律の条文なのでそのまま読んでも少々難解です。

「このようなものは商標として認めません」と規定しているのが

商標法第3条第1項だと考えれば間違いないでしょう。

 

商標法第3条第1項の解説

商標法第3条第1項は全6号から構成されています。

条文だけを読むと非常に難解なので、各号を解説しましょう。

 

まず1号は「普通名称のみの場合は商標として認めない」旨を規定しています。

普通名称とは『パソコン』や『マッサージ』などの一般的な名称や俗称を指し、

これでは商標としての識別力がないので商標として認められません。

 

2号は「慣用商標は商標として認めない」旨の規定です。

慣用商標とは、例えば『清酒』について『正宗』という商標を登録しようとするなど、

元々は独自な商標として識別力がありながらも同業者の間で普通に使用され続けてきたことで

商標としての識別力を失ってしまったものを指します。

 

第3号は「産地や場所のみの商標は認めない」旨の規定です。

例えば役務を提供する場所のみの『銀座』や単に産地と

普通名称を組み合わせただけの『宇治抹茶』などはこれに該当します。

 

第4号は「ありふれた氏・名称のみの場合は商標として認めない」旨の規定です。

『佐藤』や『TANAKA』などのようなありふれた氏や『商店』や『研究所』などの

一般的な名称がこれに該当します。

 

第5号は「極めて簡単かつありふれた標章のみの場合は商標として認めない」という規定です。

文字では『あ』(仮名文字1字)や『A』(ローマ字1字)、『AB』(ローマ字2字)、

また、直線や波線のみでは識別力がないため商標として認められません。

 

第6号は第1号から第5号までの総括として『識別力』を規定しています。

取引相手なども含めて、その商標に接した人が、商標を介して、

商標使用者の商品や役務を識別できるものでないと商標としては認められない旨を明記しています。

 

商標法第3条第1項の各号に該当する商標は、特許庁の審査によって『拒絶理由』が通知されることになり

商標登録を受けられないので注意しましょう。

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2017.08.15

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