商標

2017.08.11

商標調査の際にできる不使用取消審判とは

使っていない商標登録は消すことができる?不使用取消審判とは

あなたが知財担当者で、このたび自社が商標登録をしたい名称が使用されていないかを調査したところ、

すでに同じ区分で商標登録がなされていることが判明したとしましょう。

通常のフローに照らした場合には「すでに登録されている商標なので別の名称などを考える必要がある」

となるところですが、もう一つ、別の手段があります。

それが『不使用取消審判』です。

 

不使用取消審判とは、国内で継続して3年以上使用されていないと認められる商標について

特許庁に対して取消しを請求することができる制度です。

商標法の目的は「産業の発展に寄与し需要者の利益を保護すること」であり、

使用もせずにいたずらに放置されている商標が、新たに産業の発展に寄与しようとする商品や

役務の登場を阻害することは望ましくないのです。

 

また、自分が登録している商標に対して不使用取消審判の請求がなされたことを知ったとして、

これに対抗するために急に使用の事実を取り繕うことを『駆け込み使用』といいます。

駆け込み使用だと判断された場合には「商標を使用している」とは認められず、

不使用と評価されることになります。

ただし『使用』とは、商標権者が使用していることには限定しません。

第三者にライセンスして使用されている場合は『使用』と認められるので、

商標の不使用を調査する場合には商標権者だけでなくライセンシーによる使用も含めて調査する必要があります。

 

不使用取消審判を請求するには?

商標に対する不使用取消審判を請求する権利があるのは、

新たにその商標を登録したいと希望する利害関係者に限りません。

不使用取消審判の請求は「何人(なんぴと)も」とされており、

現実的には新たにその商標を使用したいと考えている個人や法人が請求を起こすものではありますが、

利害関係者であるか否かを問わず誰でも可能と規定されています。

不使用取消審判においては、その時点における商標権者が対象となる商標を「使用している」と

立証する必要があるため、請求者において「使用していないこと」を立証する必要はありません。

 

ただし、何の調査もせずに不使用取消審判を請求することは非現実的であり、

嫌がらせのような審判請求は認められないため、ライセンシーなどを含めて使用が認められないかを

事前に調査する責任はあると言えます。

調査は容易ではないため、弁理士などの専門家への依頼が必要になるでしょう。

 

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2017.08.11

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